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機械設計(メカ設計)は天才型じゃなくてもOK!必要なのはセンスを磨くこと

【知識より重要】機械設計(メカ設計)に必要なセンスの磨き方 機械設計エンジニアの悩み・愚痴

機械設計(メカ設計)者はセンスがとても重要になってきます。

「自分には天才的なひらめきもないし、設計センスも無いよ…」と思っている方もいると思いますが大丈夫です。

最初からセンスがある人はごく一部の天才型の人だけで、ほとんどの設計者は仕事をしながらセンスを磨いています。

設計のセンスってどうやって磨けばいいんだろう?

センスを磨くにはコツが要るのですが、このコツは意識しないと中々習得できません。

そこでこの記事では、機械設計者に必要なセンスの磨き方を主に解説していきます。

・機械設計のセンスとはどういったものなのか知りたい
・機械設計に必要なセンスの磨きかたを知りたい

このあたりに興味ある方は是非読んでみてください。

機械設計に必要なセンスとは

そもそも機械設計に必要なセンスとはどういったものを指すのかを考えてみます。

センスと言われると感覚的な部分が多く言葉でなかなか表現しづらいので、「優秀な設計者が持つべき感覚」を基準に考えてみました。

私が機械設計として数年働いてみて、「このセンスがあれば、機械設計のレベルが格段に上がるぞ」と感じたセンスは全部で3つあります。

・次工程に優しい設計ができること
・ユーザー目線で設計ができること
・コストを抑えた設計ができること
それぞれ解説していきます。

次工程に優しい設計ができる

次工程とは、設計工程の次にくる工程(例えば部品加工、部品組み立て、機械調整など)のことを指します。

この次工程は設計工程に大きく影響されるので、設計内容が酷い出来であれば必然的に次工程も酷いものとなります。

設計段階でいかに次工程の人の作業を把握&簡略化できるかを考える必要があります。

ユーザー目線で設計ができる

これも似たような内容になるのですが、設計した機械は最終的にはお客さん(=ユーザー)に届きます。

「設計的に最高の出来だ!」といくら設計者が思ったところで、実際にその機械を使用するユーザーに「この機械は使いにくいなぁ」と思われてしまっては、機械の評判や価値は下がってしまいます。

これも設計段階で「ユーザーがどのように使用するのか」や「機械を稼働させる工場の環境」を視野に入れなければなりません。

コストを抑えた設計ができる

上記2つの内容はとても重要ですが、それを重視するあまりコストがバカ高くなってしまっては意味がありません。

会社は利益を出すために機械を作っているので、最低限守るべきコストがあります。

予算100万円の機能で問題ないところを「300万円かけて新機能を増やしました!」と言っても誰も褒めてくれません。高すぎたコストは給料やボーナスの減額で補填されることを皆は知っていますからね…(笑)

機械設計に必要なセンスの磨き方

機械設計に必要なセンスとはどんなものかを紹介しましたが、そのセンスを磨くために意識しないといけないポイントがあります。

機械設計に必要なセンスを磨くために考えるポイントは以下になります。

①次工程に優しい設計を心掛ける
②ユーザー目線を意識する
③コストを抑えることを意識する

基本的には①~③の順番で考えますが、この順番は会社の方針や雰囲気によって変わることもあるので、上司に聞くなりして「自分の会社がどこを重視しているか」を認識して優先度を決めることをお勧めします。

では私も実際の設計業務で意識している、センスを磨く具体的な考え方をそれぞれ紹介していきます。

次工程の作業も自分がすることを前提に考えてみる

これは”①次工程に優しい設計を心掛ける”に対する考え方です。

まず、自分が設計した機械を”自分一人”で完成させることをイメージしてください。

「加工しにくい部品形状」、「組み立てで部品が干渉する」、「想像した動かし方をするにはセンサーが足りない」など様々な問題が出てくるはずです。

この問題が次工程の作業中に見つかった場合、”設計修正➡図面修正➡修正依頼➡部品再制作➡実作業者による修正作業”といった多くの作業が必要になります。

でももし設計段階でこういった問題に気付いていれば、設計修正のみで問題解決できます。

次工程に無駄な作業を発生させないことは、優秀な設計者になるには必須な考え方です。

自分が作業つもりで図面を書けば、自然と次工程に優しい設計ができるようになっていきます。

自分が機械を使用する時「使いづらいと」思ってしまわないか

これは”②ユーザー目線を意識する”に対する考え方です。

①と同じように、自分が設計した機械で実際に製品を制作する場合をイメージしてみましょう。

「工具が入らなくてメンテナンスが大変そう」、「操作方法が分かりづらい」、「機械のセットアップ中にケガしそうだな」といった想像が生まれると思います。

このようにユーザー目線に立って色んな状況を想像することで、”ユーザーにとって使いやすい機械”とはどのような設計をすればいいのか分かってきます。

使いやすい機械というのは、それだけで信頼度がUPします。

コストが高くなる原因を考えてみる

これは”③コストを抑えることを意識する”に対する考え方です。

設計者は何かあっても大丈夫なように安全を多めにとって設計をしますが、その結果機械が高価になってしまうことがあります。

また、①と②を意識しすぎても過剰な設計になってしまい、コストが上がってまいます。

発注元は機械の価格が第1優先なので、機械が高くなりすぎてしまうと「お宅の機械高くない?次からはもっと安いベンダーに発注するから」となりかねません。

コストを適正なものにするためには、「過去の設計資産を活用する」「DR等で客観的な意見を貰う」といった方法が有効です。

自分一人で設計しているとどうしても思い込みで設計してしまうことがあるので、様々な部署の意見を聞くことで過剰なコストが回避できます。

また別の方法ではユニットの標準化が有効ですが、標準化する作業はなかなか難しいので他でコスト削減できるところが無い場合は視野に入れてもいいかもしれませんね。

【まとめ】独りよがりの設計はセンス無しと認定されます

設計のセンスを磨くポイントは以上になります。

設計中は納期に追われてしまい、どうしても自分の仕事を終わらせることを重視してしまい独りよがりな設計をしがちになってしまいます。

しかしそれでは、実際に作ってみたはいいが「使い勝手が絶望的に悪い機械」や「組み立てるのがメチャクチャ大変で、納期が守れなかった」、「コストが高すぎて利益が全然出なかった」といった結果になってしまいます。

どれだけ設計納期に間に合わせても、こういった機械はぶっちゃけ失敗作です。

現場からは「あの設計者が設計した機械は関わりたくない」と思われるし、しまいには「設計センス無し!」の烙印を押されてしまいます。

ですので自分自身の為、しいては一緒に働くメンバーの為に、ぜひとも設計センスを磨き「センスのいい設計者」を目指しましょう。

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