機械設計の業務をこなしていく内に、業務に必要な知識はだんだん向上していきます。
でもその知識は社外でもエンジニアとして通用するものでしょうか?
この記事では機械(メカ)設計者にとって必要な知識と、色々な情報収集の方法を紹介します。
こういった悩みがある方はぜひご覧ください。
機械設計者が社内で得られる知識の範囲は意外と狭い
我々設計者が知識を得る方法としては、業務を経験しながら学ぶのが普通です。
でも実際のところ、普段の設計業務で得られる知識は意外と限定されてきます。
機械設計の教育はOJT形式がほとんどで、先輩設計者の仕事を見よう見まねで真似しながら経験を積んでいく場合が多く、きちんと基礎から学んでる人はあまり多くありません。
「業務に関係あることは分かるけど、基礎部分の知識は分からない」といった感じですね。
私自身、機械設計者として数年働いていますが、力学的な計算や機械の動き方などの知識はありますが、JISの規格はあまり知りませんし、図面に書かれた部品をどう加工するのかの想定もいまいち弱い実感があります。
社内で作業者として働くならそれでも十分かもしれませんが、機械設計者は顧客と打ち合わせしたり、加工業者や商社と会話する必要があります。
そういった場面で機械エンジニアとしての一般知識が乏しいと、相手の話している内容が分からなかったり、良いアイデアがでないといった事態に陥ってしまい、恥ずかしい思いをしてしまいます。
機械設計者に必要な知識の集め方
会社の業務をこなすだけでは、新しい知識はなかなか増えていきません。
そこでここでは、機械設計者に必要な知識を簡単に集める方法を紹介します。
書籍で情報収集
一番オススメなのはやはり書籍ですね。
書籍の特徴としては、情報が必要な量だけ整理されている点にあります。
ネットでは情報は整理されておらず、知りたい情報に中々たどり着けないことが多々ありますが、書籍では正しい情報がきちんと整理されており、過不足無く知りたい情報を得ることができます。
有料なのがネックですが、信頼できる情報を正確に得たい場合は書籍一択になります。
”設計者に必要な加工の基礎知識”は機械設計者(特に初心者)にピッタリな本です。
図面を実際に加工する方法が網羅されており、加工しやすい図面にするために気を付ける事が分かりやすく解説してあります。
「どうやって加工するつもりだ!」とよく言われる設計者の方には強くオススメします(笑)
”メカ機構の課題って、どない解決すんねん”は実際にメカ設計をするときに起きやすい問題に絞って、「問題への対処方やその考え方」が紹介されています。
ボルトの使い方やシリンダ選定での問題点など、設計中に一度は目の当たりにするような話題が多くあり、メカ設計経験者からすれば「あるある!」と読んでいて面白い本です。
解説も非常に分かりやすいので、設計初心者の方にもおススメです。
Twitterで情報収集
Twitterも情報収集ツールとしては結構優秀です。
Twitterのユーザーにはモノづくり関係の人が多くいるので、幅広い情報を集めることができます。
中には自信のブログで様々な情報をまとめている人もいたりと、情報量の多さはかなりのものです。
ただし多くが匿名での情報になるので、信頼度は低いことを念頭に置いておき、間違った情報を信じないように気を付けましょう。(反面、匿名ゆえに気軽に会話を交わして情報交換することもできます)
私も設計者の独り言や加工業者の愚痴(「こういう形状に設計されると加工できない!」等)をよく見るのですが、意外とそういうものが業務改善のヒントになったりしてます(笑)
Youtubeで情報収集
Youtubeは動画で学ぶことができます。
特に、業務に関係しているけど詳細はよく分からない表面処理の工程や、会社では普段中々見ることができない加工の様子が解説付きで見ることができます。
中には有料セミナー級の解説動画もあったりするので、会社で補完しきれないことをYoutubeで勉強するのも全然ありです。
最近では企業が公式にYoutubeチャンネルを持っていて、展示会に出展されているような最新の製品紹介がされている場合もあり、最新の情報を得るツールとしても利用できます。
(私も寝る前に15分くらいYoutubeの機械加工動画を見てますが、結構勉強になってます)
アンテナを広げて、多方面の知識を吸収しよう
会社の業務で得られる知識には偏りがあるし、知識量も限界もあります。
機械設計者として成長するには、自分の力で学ぶことが大切になってきます。
常にアンテナを張りつつ、使えるツールはドンドン利用し、新しく新鮮な知識を吸収しましょう。
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