機械設計の仕事をしているとたまに、「自分は機械設計に向いてないな…」と思うことがあります。
もちろんモノ造りに興味の無い人が機械設計の仕事をしたところで、面白さを感じることはあまり無く、「自分は機械設計の仕事に向いてないな」と思うことはあるでしょう。(そもそも機械に興味がないから当然かもしれませんが…)
しかしモノ造りが好きで機械設計の仕事を選んだのに「向いてない」と思ってしまう人は、仕事環境を改善することで問題解決します。
この記事では機械設計の仕事が向いてないと思てしまう理由と、その対処方法を解説します。
機械設計に向いてないな…と思った理由
「自分はこの仕事に向いてない」と感じる場面は人それぞれですが、ここでは自分が実際に「向いてないのかな…」と感じた事例を挙げ、その問題に対しての対処方法を後述していきます。
ミスが多すぎて嫌になった
機械設計の仕事をしていると、以下のようなミスを連発をしてしまうことがあります。
・加工できない図面
・購入品リストの型式間違い
・仕様の抜け…etc
どれもちょっと確認すれば回避できるようなミスですが、納期に追われていたりするとなかなか設計中に気付けず、部品が完成し組立も終わった後に発覚してしまいます。
するとミスが見つかる度に、ミスを見つけた部署からクレームがくることになります。
一所懸命に設計したのにこんな文句を言われるのはなかなか辛いですよね…
このような「防げたはずの単純なミス」を連発してしまうと、「こんなミスばかりしてしまう自分は、機械設計には向いてないのかなぁ」と感じてしまいます。
人間関係(会社体質)が嫌で仕事も嫌いになった
これはどの職場でも起こりうることですが、機械設計の場合は次のような感じではないでしょうか。
・設計の仕事に対して他部署から文句ばかり言われる
・ミスしても上司は見て見ぬふりをして助けてくれない
・若手ばかり忙しく、年配社員はダラダラと仕事をしている
このような会社ではいくら仕事を頑張っても、モチベーションがあがることはありません。
機械設計という職種柄、一人で黙々と作業することが多く、コミュニケーションは最低限だけという働き方になってしまうので、このような体質になりやすいのかもしれません。
これが原因で、機械設計という仕事は好きだけど、周りの環境が嫌で機械設計という仕事も嫌いになってしまいます。
機械設計に向いてないと思った時の解決方法
上記では機械設計に向いていないと感じる原因を述べましたが、好きで機械設計という仕事をしているのに、それを嫌いになってしまうのはもったいないです。
ここでは先ほど述べた原因を解決するにはどうすればいいかを紹介します。
ミスが多すぎて嫌になった
この原因の解決方法は、「ミスは無くせないので”重大なミスの回避”に力をいれろ」です。
というのも、機械設計者は年間何百、何千という図面と向き合います。
この図面の中には自分で作図したものや、外注などの他人が作成した図面が含まれますが、それら全ての図面のミスを0にするのはほぼ不可能です。
もちろん経験を積んで検図のスキルを上げればある程度のミス発生は防げますが、完璧にミスを無くすことはできません。
目指すべきは以下の2つです。
- 機械設計のスキルを上げる
- ミスを分類分けし、重大なミスの発生原因を無くすことに注力する
特に重要なのが2番目の「ミスを分類分けし、重大なミスの発生原因を無くすことに注力する」です。
重大なミスというのは、=損失金額が大きいミス=関わる部署の数が多いミス、ということになります。
この重大なミスを減らせられれば、他部署からのクレームも発生しませんし、無駄な損失を減らすことができます。
逆に小さいミスは、=金額損失が小さいミス=自部署で完結するミス、でしょうか。
この程度の小さいミスであれば、出図前に図面をちょっと修正するだけで済んだり、最悪部品の組付け前に作り直す程度で済みます。
機械設計という仕事をする限り、どんなベテラン設計者でも必ずミスをします。
気を付けるべきなのは「重大なミスのみを無くす」ことで、これは自分自身のメンタルはもちろん、損失金額も減るので会社にも良い影響を与えられます。
人間関係(会社体質)が嫌で仕事も嫌いになった場合の解決方法
この原因の解決方法は、「周り(特に他部署)とコミュニケーションを積極的にとる、それが無理なら転職すべき」です。
先ほども述べた「人間関係が嫌になった理由」を以下にもう一度載せます。
・設計の仕事に対して他部署から文句ばかり言われる
・ミスしても上司は見て見ぬふりをして助けてくれない
・若手ばかり忙しく、年配社員はダラダラと仕事をしている
これらの理由の原因のほとんどが「コミュニケーション不足」にあり、機械設計という職業柄コミュニケーション不足が起きやすいことも併せて述べました。
コミュニケーション不足を解決するには、自ら積極的にコミュニケーションをとるしかないです。
コミュニケーションをとることで、以下のようなメリットがあります。
・他部署の考えが分かる
・自分が困っている事が周りにも伝わるので、手助けしてくれる人ができる
設計者はどうしても独りよがりに仕事を進めがちですが、それでは良い結果は出ません。
「設計者の自分が一所懸命考えたんだから、後から文句を言うな!そんな問題は他部署の責任範疇だ!」と思うのではなく、
「みんなで考えたんだから、問題があっても理解してくれるはず。一緒に解決する方法を探そう!」
と思える仕事の進め方をしましょう。
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