間違ったショックアブソーバーの使い方をしてしまうと最悪、機械の破損に繋がります。
ここではショックアブソーバーの設計時に気を付けるべき注意点を紹介します。
ショックアブソーバーを使う時の注意点
ショックアブソーバーを使う時は次のポイントに気をつけましょう。
取付タップのピッチは細目に注意
ショックアブソーバーの取り付けタップには並目と細目があります。
細目がある理由は「衝撃に強くするため」、「細かい位置調整をするため」です。
並目と細目を間違えてしまうと取り付けできずにタップの空け直しが必要になるので、ショックアブソーバーの取り付けタップは必ず確認しましょう。
【直進】負荷の中心、または両外側にショックアブソーバーを配置する
ショックアブソーバーを配置する時は負荷の中心方向で受けるようにしましょう。
中心からズレた位置に配置してしまうと、回転する力が発生してしまい、シリンダーやガイド部分に余計な負荷がかかってしまいます。
中心にスペースが無い場合は負荷の両外側に、それぞれショックアブソーバーを配置しましょう。
【回転】回転体を止める時は角度に注意
ロータリーアクチュエーターなどで回転する機構を設計する時、回転体の衝撃吸収のためにショックアブソーバーを使います。
この時に忘れがちなのが、「ショックアブソーバーの許容回転角度」の確認です。
ショックアブソーバーにはそれぞれ許容角度が決められていて、ノーマルタイプはおおよそ1度以下となっています。
対して耐偏角タイプは10度以下と許容角度が増えます。
許容範囲を超えて使用してしまうと、ショックアブソーバーの寿命がかなり縮むことになるので、回転箇所には回転体専用の揺動タイプを使いましょう。
忘れちゃいけないショックアブソーバーの停止時間
忘れがちなのがショックアブソーバーの停止時間です。
タクトの厳しいマシンでは、ショックアブソーバーに衝突してから停止するまでの時間も加味しなくてはなりません。
ショックアブソーバーの停止時間tは以下の計算式で求められます。
\(t=\dfrac{2\times St}{V}\left( s\right)\)
- \(V=\)衝突速度\([m/s]\)
- \(St=\)ショックアブソーバーストローク\([m]\)
あくまでも簡易計算ですが、忘れないように注意しましょう。
設計時は以上のポイントに気をつけてショックアブソーバーを使用しましょう。
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