未経験だけど機械設計の仕事に興味がある、またはこれから機械設計者として働くという方で「未経験だけど大丈夫か?」という不安な方は多いと思います。
確かに機械設計の仕事は難しく、様々な知識が必要な職業です。
しかし実際には未経験者でも全然問題なく、仕事をしながら一人前の設計者になることができます。
この記事では機械の知識が全くない未経験者でも機械設計の仕事ができる理由を、現役の機械設計者が解説します。
機械設計は未経験でも問題ない理由
結論から述べますが、未経験者でも機械設計の仕事ができる理由には以下の根拠があります。
- 覚える知識は会社ごとに違うので、結局は仕事に必要な事は1から学ぶことになるから
- 機械設計に必要な知識は、仕事で実際に使わないと身につかないから
それぞれ解説していきます。
覚える知識は会社ごとに違うので、結局は仕事に必要な事は1から学ぶことになるから
ひとえに機械設計と言っても色々な分野があり、求められる知識も違います。
しかしどんな知識が必要になるのかは、実際にその会社で働いてみないと分かりません。
そのため工業系の高校や大学では応用が効くように広く浅い知識を学ぶのですが、そこで得た知識がそのまま仕事に役立つかというと、実際はそうでもありません。
例えば流体力学の知識があってもシリンダー選定が出来るわけではないし、カムの知識があってもいきなりカム機構の設計は出来ないです。
多少ベースの知識はあっても、結局はその会社で必要な知識はその会社で働きながら学ぶことになるんです。
初めて機械設計をする人の「知識のスタート地点」はみんな同じです。
機械設計に必要な知識は、仕事で実際に使わないと身につかないから
これも似たような話になるのですが、知識は実際にアウトプットすることで身に付きます。
学生の頃に先生の話を聞いてただけで得た知識はすぐに忘れてしまいますが、実際にその知識を駆使して仕事をした(アウトプットした)場合は圧倒的に知識が頭の中に残ります。
例えば「F=ma」の運動方程式を知っている大人は多いですが、その中でどれだけの人が実践でF=maを使えるでしょうか。
しかし機械設計者ならこのF=maをガンガン使うので、自分の知識として身についています。
今は機械設計者としてバリバリ仕事をこなす人も、最初は未経験者で実際に仕事をしながら知識を身に着けています。
むしろ未経験だからこそ、どんどん失敗して経験を積める
私も機械設計をするまで設計の知識はほぼ0でしたが、図面の書き方や機械の構造などの基礎的な知識から、設備全体の設計のように高度な知識に至るまで、全て実際の仕事をしながら学んできました。
もちろん失敗もたくさんしてきましたが、仕事をするうえでは失敗は100%避けられないので、失敗を恐れていては何もできません。
まともな会社であれば新人の失敗なんていくらでもカバーできるようになっていますし、むしろ先輩達は「新人のうちに、失敗した経験をたくさん積んで欲しい」と思ってます。
これが中途採用の経験者の場合だと、「経験者だから失敗は許されない」といった雰囲気になり、仕事に対してもミスをしないように消極的になってしまいます。
ですのでみなさんも、未経験者というメリットを生かしてどんどん挑戦してたくさん失敗してください!
積極的に仕事をしていれば、いつの間にかベテラン設計者と言われるようになりますよ。
コメント