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機械設計者の成長の仕方は?段階を踏んで経験を積もう

機械設計者の成長の仕方は?段階を踏んで経験を積もう 機械設計エンジニアの悩み・愚痴

機械(メカ)設計者はどう成長していけばいいのでしょうか?

設計者として1人前になるには、日々の業務を通じてスキルを段階的に上げていくことが大切です。

どうやったら機械設計者として成長できるんだろう?

この記事では機械設計者の成長方法を具体例を挙げながら解説していきます。

・設計者のレベルごとの具体的な仕事内容
・機械設計者が成長するために蓄えていくべき知識や経験

機械設計者の成長方法の具体的な仕事例

機械設計者の成長方法の具体的な仕事例

では実際の例を挙げながら、どういった仕事をすることで機械設計者として成長していくのかを解説していきます。

STEP.1 部品図を書く(作業者レベル)

設計者として初めての仕事が「部品図を書く」という人はたくさんいます。

部品図を書くことは機械設計の基礎を学ぶにはとても大事なステップです。

この段階ではまだ設計者というより作業者のレベルで、モノを作り出すことよりも”知る”ことがメインとなります。

この段階ではできるだけ基礎知識を貯め込むことが大事なので、分からないことは積極的に設計者に質問しましょう。

特に公差に関しては言われるがままの公差を記入するのでなく、「なぜその公差なのか?」と疑問を持ち自分なりに考えることが大事です。

また加工方法の知識も部品図を作るうえで重要になってくるので、できるだけ加工方法を想像して部品図を作成しましょう。

【取得できるスキルなど】
・JISなどの規格があることを知る
・公差の種類や使い方を知る
・部品には基準があることを知る
・加工方法を知る

STEP.2 機械の構造を設計する(設計者のたまごレベル)

次のステップでは実際に設計を行います。

ここでする設計は難しい設計ではなく、”ユニットの一部分のみの設計”といったごく簡単な設計です。

とはいっても部品図を書くのに比べたら、だいぶ設計者らしい仕事内容になってきます。

構造レベルの設計では計算することが多くなるので、自分が知っている力学の方程式を駆使することになります。

具体的には以下のような設計で多くの計算が必要になります。
・シリンダで動作させる機構の設計
・モーターを使用した回転機構の設計
…etc

もちろんシリンダやモーターといったメーカー品は、カタログやHP上で簡単に機器選定の計算をすることができますが、最初のうちは出来るだけ手計算をし計算の本質的な意味を理解しましょう。

どういった考えでどんな計算をしているのかを理解しないと、いつか思わぬ大きなミスをしてしまいます。

【取得できるスキルなど】
・構想を具現化する能力
・モーターやシリンダ等のアクチュエータ選定方法
・実践的な力学計算の使い方
・公差の決め方

STEP.3 設備全体の設計をする(中堅設計者)

ここで設計の難易度が一気に上がります。

今まではコツコツ計算しながらの設計をするのに対し、この段階では設備全体をまとめ上げる作業が主になります。

STEP.2で得た機構の知識をもとに、設備の全体図を組み立てていく感じですね。

具体的な仕事の流れは次のようになります。

①顧客と設備の仕様決めを行う

②仕様に合った機構を組み合わせて、設備全体レイアウトを構想する

③DR等で社内や顧客と設備レイアウトを詰める

④各設計者に指示を出し設計を進める

見て分かると思いますが、顧客や社内とコミュニケーションをとる頻度が非常に多くなります。

設計者の中にはこのコミュニケーションが苦手で、中堅設計者から中々抜け出せずに作業者レベルに戻ってしまう人が多くいます。(さらに酷いと辞めてしまう方も…)

【取得できるスキルなど】
・設備仕様を読み取る力
・顧客とのコミュニケーションの取り方
・DRなどの会議進行のスキル
・社内の各部署のとりまとめ

このレベルの仕事をする中堅設計者には今まで以上のコミュニケーション能力も必要になってきますので、このまま設計者としてレベルアップしていくのか?または現状維持していくのか?といったように、設計者としての適性が見えてくる時期でもあります。

STEP.4 顧客と社内の両方にとっての最適解を見つけられる(ベテラン設計者)

先ほどのSTEP.3レベルの設計者は社内にもそこそこの人数が居ますが、次のSTEP.4のレベルの設計者は社内に1~2人程度しかいないという会社が多いのではないでしょうか。

経験年数でいうと10年以上は設計経験が必要になると思います。

このレベルになるためには、STEP.3の仕事を繰り返し何度も経験し、また機械設計以外の知識も豊富でなければなれません。

会社にとっても影響が大きく、このレベルの設計者がいるかいないかで会社方針が大きく変わることもあります。

具体的な仕事としては、次のような仕事があります。

①設備の見積り&構想
②社内の重要な会議へ設計部代表として出席
③開発業務を統括する

どれも責任重大な仕事ですが、それだけ信頼もされているのは機械設計者としても、やりがいがあるのではないでしょうか。

【取得できるスキルなど】
・顧客に最良の案を提案できる
・社内コストを考えた設計ができる
・社内改革できる

【番外編】こんなスキルもあったら便利

絶対ではないけれど、機械設計者としてあったら便利(仕事がスムーズに進んだり、周りへ良い影響を与えられる)なスキルを紹介します。

社内の次工程に優しい設計ができる

次工程とは、設計部署から図面が手配された後の社内工程のことで、「部品加工」「機械組み立て」「機械調整」などが当てはまります。

この次工程に優しい設計を心掛けることで、加工時間が短縮できたり、誰でも機械を簡単に組み立ることができ、社内工数の削減や納期の短縮に繋がります。

ただし次工程の事を考えすぎて設計の手が止まることもあるので、考えすぎるのもダメです。

あくまで設計時間に余裕がある時に、「こうすれば次の作業者がやりやすくなるかな?」といった感じで考えていけば良いと思います。

会社の構造改革ができる

設計業務をしていると、「あれ、この仕事ってこうしたほうがやりやすいんじゃないか?」とか「皆当たり前のようにしている仕事方法だけど、実は間違っているんじゃないか?」と疑問が湧いてくることがあります。

ここで「まぁいいか」と済ますのではなく、なにかしら改善していくことも設計者としての成長に繋がります。

会社の構造改革をしていくのは様々な部署や人を相手にしていかないといけないので、結構気力がいることですが、構造改革を通して得られる経験はとても貴重です。

1つの会社での成長には限界がある

機械(メカ)設計の成長を実際の例を挙げて解説しましたが、これらすべてを1つの会社で実践するのは難しい場合もあります。

例えば次のような場合です。

・単純作業や同じ仕事ばかりさせられる
・色んな部署をたらいまわしさせられる
・成長の妨げになる不安要素がある(人間関係や会社の将来性など)

こういったように今の会社での成長が見込め無さそうな人は、他の会社へ転職を考えてみてもいいかもしれません。

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自分に合った会社を見つけ、設計者としてどんどん成長していきましょう。

コメント

  1. […] […]

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