機械設計の初心者がよくやる3DCADでの失敗事例と対策方法

機械設計の初心者がよくやる3DCADでの失敗事例と対策方法 機械設計

設計する上で欠かせない3DCADですが、正しい使い方をしないと思いもよらない失敗をしてしまうことがあります。

特に設計初心者の方ほど失敗する回数は多くなりがちで、「どうしてこんなミスしたんだ!」と上司に詰められる…なんて経験をしたことがある設計者は多くいます。

そこでこの記事では「初心者がしやすい3DCADでの失敗例とその対処法」を紹介したいと思います。

機械設計初心者が陥りやすい3DCADの失敗例

ではまず、設計初心者はどんな失敗に陥りやすいか?を紹介します。

加工方法を無視した形状にしてしまう

設計者は3DCADで部品形状を決める際に、「この部品はこうやって加工する」と想像しながら作成します。

しかし加工知識が浅い初心者だと、「部品がどういった加工方法で加工されるか」が分からないことがあります。

3DCADでは操作方法さえ分かってしまえばどんな形状でも作れてしまうので、加工法を無視した形状の部品でも作ってしまうことができます。

そしてそのまま出図されてしまうと、後日加工者から「こんなの加工できるか!」といったお叱りを受けてしまいます。

配管、配線を考慮し忘れる

配管や配線など、直接的な機械要素ではない部分は3DCAD上で表現させない場合があります。

その為、配管が干渉したり配線の通り道が確保できないといった問題が発生します。

シリンダセンサ1本を考慮し忘れたが為に、設計を始めからやり直すなんてことにもなってしまいます。

動作状態の干渉を見落としてしまう

動作状態の干渉はベテラン設計者でも起こしやすい失敗です。

基本的に3DCADでの作図は静止状態で行うので、動作状態の作図は忘れがちです。

干渉チェックも静止状態のモデルのみでしてしまい、動作させたら干渉してたということはよくあります。

動作状態の干渉は隣接するユニットまで被害が及ぶこともあるので、手戻りが多くなってしまう失敗です。

個人的には一番避けたい失敗ですね。

時間がかかりすぎてしまう

3DCADが普及してきてから、構想設計まで3DCADでしてしまう設計者が多くなってきました。

構想設計では大まかな動きやユニットの構成が分かればいいので、手書きまた2DCADを使用した簡単なポンチ絵で十分です。

上記ツイートでも言っていますが、この構想設計を3DCADでやってしまうと、細かい形状まで描こうとして必要のない箇所まで時間をかけて設計してしまいます。

自分としては「ちょっとだけ細かく描いておこう」ぐらいの気持ちでも、その作業が何十回も繰り返された場合は結構馬鹿にならない時間を使ってしまうことになります。

機械設計初心者が3DCADで失敗しない為には

失敗事例をいくつか挙げましたが、「じゃあどうやって失敗を防げばいいの?」といったところをそれぞれ解説していきます。

ただの”お絵描き”にならないように意識しよう

設計者として一番意識したいのが、「お絵描きは設計じゃない」ということです。

3DCADではどんな3Dモデルでも描けてしまうので、何も考えず好き勝手に3Dモデルを描いてしまう設計者がいますが、それは設計ではなくただのお絵描きです。

ただのお絵描きを卒業して、正しい設計を心掛けましょう。

具体的には以下の点を意識した設計をすれば、多くのポカミスは防げます。

・どうやって加工するのか?
・この部品の組立方法は?
・ちゃんと工具が入るのか?
・累積公差で矛盾や問題が起きていないか?

組み上がった完成形を想像しながら設計しよう

3DCADで設計中は実際の組み上がりを想像しましょう。

3DCADでは表現しきれない部分はどうしてもあるので、そういう箇所で失敗しないためには想定することが大切です。

具体的には忘れやすいのは以下の項目です。
・可動部はケーブルベアを付ける
・エア継手を付ける
・配線固定用の捨てタップを部品付ける
・工具が入るか?

ここで「じゃあ実際に取り付ける物は全て描けばいいじゃん!」と思いがちですが、センサの配線やエアーチューブを全て描くのはぶっちゃけ時間の無駄です。

というのもこれらを設計側で詳細に決めても、現場の判断で配線の経路や太さはコロコロ変わってしまい、設計図を修正する手間がかかってしまうからです。

無駄な作業を減らすために、省ける作業はどんどん省いていきましょう。

必ず動かして検図しよう

CADは 2D、3D限らず基本的には静止した状態で描きます。

ですのでミス防止のために本来は動作ごとに移動させたデータを作るべきですが、納期に追われている時なんかは動作状態は頭で想像するだけで終わらせてしまうことがあります。

しかしそれでは動作中の干渉などを見落としてしまい、機械が組み上がってから問題が発覚してしまうことになります。

こういう問題は後々大きい問題に発展してしまうので、時間が無くても動作状態の検図は必ずするように心がけましょう。

まとめ

3DCADは設計ツールとしては必需品ですが、使い方や使うシーンには注意が必要です。

なんとなくお絵描きをするのではなく、実際には動作し人が触る機械だということを意識しながら設計しましょう。

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