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機械設備でよく目にする金属材料を種類別に分かりやすく紹介!【初心者必見】

経験が浅い設計初心者のうちは、「どこに何の材料を使えばいいのか?」を理解するの難しいですよね。

知りたい材料を本やネットで検索しても、「この材料はクロムの含有率がいくつで〜」とか「マルテンサイトがほにゃららで〜」などの専門用語ばかりでとっつきにくい情報がほとんどです。

そこでなるべく専門用語などを使わずに、

『機械設備でメチャクチャよく使う金属材料』

の紹介と、その使い分け方法を紹介する記事を書きました。

この記事は設計初心者もとい、理系初心者の方でも分かるように解説しています。

  • 材料の事が全く分からん!
  • 右も左も分からないエンジニア1年目です!

といったような方は是非ご覧ください。

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金属材料を使い分ける理由

金属材料の紹介をする前に、まずは「なぜ色んな金属材料を使い分けなければならないのか?」の説明をします。

触れるものから影響を受けるから

金属材料は触れるものから影響を受けます。

例えば,

  • 硬いワークの搬送で擦れて削れてしまう
  • 水で濡れる環境下で錆びてしまう
  • ワーク切断加工で欠けてしまう

このような問題を解決する為には、“適材適所”で材料を選ばなければなりません。

その結果、摩耗したり欠けたりする場所には硬い金属材料を、錆びる環境下では錆に強い金属材料を選ぶ、という使い分けが必要になるんです。

材料の価格がピンキリだから

だったら全ての金属材料を硬いものや錆に強いものにすればいいのか?となりますが、そうはいきません。

硬い材料や錆に強い材料のように特殊な環境に強いものは、それだけ価格が高くなります。

金属材料の世界でも、“良いものは高い“というわけです。

「硬い部品に変えたら、材料代だけで5倍くらい高くなった」というのはごく当たり前にある話です。

良い材料は納期がかかるから

また、良い材料は納期が長くなるものが多いです。

先程の例でいう硬い材料の場合、硬くするための工程(焼き入れ)が必要になるし、その後の切削加工でも硬いゆえに少しずつ削ることになり加工時間も伸びます

材料自体も特殊なものになりがちで、材料業者の在庫品から外れてしまう金属材料だと、入荷するまでに時間も余計にかかってしまいます。

ですので、何でもかんでも高性能な材料を選んでしまうと、部品が揃う時間が伸び部品代も無駄に高くなるという事になってしまいます。

そうならないように機械設計者は、どの部品がどんな使われ方をするのか?を考え、適材適所の材料を選ぶ知識を付けなければなりません。

以上が金属材料を使い分ける理由ですが、簡単にまとめると、

  • 使用頻度が高い=必要最低限の能力&入手しやすい
  • 使用頻度が低い=より高性能&入手しづらい

という認識だと覚えやすいです。

機械設備でメチャクチャよく使う金属材料

では次に「実際の機械設備で標準的に使う金属材料」を紹介します。

機械設備のほとんどを占める金属材料『SS材、SC材】

代表的な材料

SS400、S45C、S50C

機械設備で1番多く使われている材料です。

品質、コスト、納期のどれをとってもバランスがよく、通常の部品は取り敢えずこの材料を選んでおけば問題ありません。

金属材料としてももっとも一般的な材料なので、機械設計以外でも橋や船、車両など幅広く使用されています。

SS材よりもSC材の方が若干強度や硬度が高いので、精度が必要な部品や力がかかる部品はSC材を選びます。

ただし注意点として、SC材は溶接する時に“焼き“が入ってしまうので、溶接する用途には不向きです(SS材は焼きが入らないので問題無し)。

使用箇所

通常の環境下で使うほぼ全ての部品

摩耗に強い【SCM材】

代表的な材料

SCM410、SCM435

上記よりもちょっと強度が欲しいとか、摩耗に強くしたいといった時に使う材料です。

また適度な靭性があり、外力により“しなり“が発生するので、振動や引っ張る力などを吸収する特性もあります。

使用箇所
  • ボルト、ナット
  • ベアリング
  • 歯車
  • 自転車のフレーム

硬さが必要【SKS材、SKD材】

代表的な材料

SKS3、SKD11、SKD61

硬くて摩耗に強い材料が必要と言われた場合、この材料にしておけばほとんど問題ありません。

また金属材料は焼き入れの際に寸法変化が起きてしまいますが、この材料は寸法変化が少ないという特徴があるので、ゲージやジグにも適しています。

ちなみにSK○のKは「Kougu(工具)」の頭文字です。

使用箇所
  • 硬いワークが触れる部品
  • 切削工具
  • 金型
  • ゲージ

錆に強い【SUS材】

代表的な材料

SUS303、SUS304、SUS316

俗に言うステンレスで、表面処理無しでも錆に強いのが特徴です。

SUS304が1番有名で流通量も多いです。

しかしSUS304は加工性が悪いため、切削加工をするような部品は加工性を良くしたSUS303を使用します。(その分耐食性の悪化や溶接が出来なくなるなど、性能はSUS304に劣ります)

SUS316は耐食性にも優れているので、錆びやすいバルブや耐薬品などの条件下で使用される事が多いです。

使用箇所
  • 錆を嫌う場所
  • バルブ
  • ボルト、ナット、ワッシャー

硬さと錆に強く、精度も必要【SUS440C】

代表的な材料

SUS440C

SUS440CはSUS材の中で最高の硬度を誇る材料です。

対錆性、耐摩耗性、高強度とかなり高性能な材料です。

様々な負荷が予想される箇所で、材料選びに迷ったらこのSUS440Cを選択しておけば、大抵の場合問題はクリア出来ることが多いです。

価格もSKD材や他のSUS材とあまり大差ありません。

使用箇所
  • 厳しい寸法(表面処理したくない)部品
  • 硬いワークが触れる部品

トップクラスの硬さでパンチやダイなどの工具として使う【超硬材】

代表的な材料

決まった材料名は無く、材料メーカーにより材料名が変わる

超硬は他の材料とは別格の性能を持っていますが、その分価格もかなり高いのが特徴です。

その硬度は鉄やステンレスよりもかなり高く、最高の硬さを持つダイヤモンドに次ぐ硬度を誇ります。

さらにダイヤモンドは靭性がかなり低くすぐに欠けてしまうのに比べ、超硬はある程度の靭性があるため、耐衝撃性能ではダイヤモンド以上です。

ただ硬さと靭性は反比例するので、どちらを重視するかで材料が変わっていきます。

使用箇所
  • パンチ、ダイ
  • 切削工具

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