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IAIロボシリンダのパルスモーターとサーボモーターの使い分け

IAI 使い分け 機械設計の知識

IAIにはパルスモーターとサーボモーターの2種類のタイプがあります。

この2つの使い分けのコツをまとめたので、選定の参考にしてください。

※パルスモーターとサーボモーター自体の違いについては以下の記事で説明しているので、先にこちらを読んでいただくと理解が深まると思います。

パルスモーター型(RCP)

パルスモーター型の特徴は以下になります。

価格が安価

パルスモーター型は価格が非常に安価です。
IAIのロボシリンダーはモーター+ボールネジ+軸受+スライダー+全体カバー+コントローラーがセットになっていますが、もしこれを別々に設計して購入した場合、価格も設計費も大幅に上がってしまいます。

IAIのロボシリンダーはコストの低いエアシリンダーからの置き換えを狙っていることもあるので、看板商品であるRSPシリーズは価格をかなり抑えているのだと思います。

ケーブル線が一本のみ

モーターケーブルとエンコーダーケーブルが一体になっているので、本体からはケーブルが1本のみ出ています。

2軸、3軸とロボシリンダーを多軸で組み合わせる場合はケーブルベア容量を圧迫しがちなので、ケーブル線が1本だとのケーブルベアのサイズを抑えることができます。

サーボモーター型(RCS,単軸ロボット)

サーボモーター型は低速〜高速でトルクが安定している特徴があります。
パルスモーター型は高速域でトルクが下がってしまうので、高速&高負荷の使用にサーボモーター型は適しています。また単軸ロボットはパルスモーター型より大型になるので、高重量物の搬送をする場合サーボモーター型を選ぶことになります。

またサーボモーターは制振制御が可能です。
制振制御とは、高速で移動した後に目標位置にビタッと停止させる制御のことで、ロボシリンダーのテーブル面からアームが伸びているような場合、急停止するとアーム先端がブルブル振動してしまいますが、制振制御をすることでこの振動を防ぐ事ができます。
また制振制御することで停止までの時間を短縮できるので、タクトタイムにも有利です。

ロボシリンダーを2軸以上組み合わせる場合、1番負荷の高い第一軸にサーボモーター型を使用すると安定した動作が望めます。

ただしサーボモーター自体が高価なため、パルスモーター型に比べて価格は高くなります。

ケーブル線が2本

モーターケーブルとエンコーダーケーブルが分かれているので、本体から2本ケーブルが出ています。

パルスモーター型とは本数が違うので、ケーブルベアに格納する場合は注意が必要です。

まとめ

パルスモーター型(RCP)は軽負荷、サーボモーター型(RCS,単軸ロボット)は高速、高負荷という使い分けが基本です。

まずはコストが安いパルスモーター型で考え、搬送スピードや搬送荷重が足らない場合は高スペックなサーボモーター型を選定する手順で選定してきましょう。

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