現場作業中に「糸面取りしておいて!」と言われることがありますが、この”糸面取り”とはどんな面取りなのか分かりますか?
この記事では”糸面取り”について、初心者の方でも分かりやすいように簡単に解説します。
糸面取りの目的は怪我防止
加工した後の部品のエッジは尖っており、そのままで使用してしまうと、手を切るなどの怪我をしてしまいます。
怪我を防ぐためには、加工後のエッジに面取りをする必要があります。
この時の面取りはC0.2程度で、目に見えるか見えない程度のごく小さい面取りになりますが、その面取りのことを“糸面取り“と呼びます。
糸面取りを尖ったエッジにする事で、作業者や設備保全者を不意な怪我から守ることができます。
糸面取りの一般的な寸法と加工方法
糸面取りには決まった寸法がありませんが、一般的には“C0.2〜C0.3“程度とされています。
また糸面取りはヤスリによる手作業で行う事がほとんどです。
一部、長尺部品などの面取り距離が長い部品は、“面取り機“と呼ばれる面取り専用の機械で糸面取りすることで時間短縮することができます。
どうでもいいC面は糸面取りにすることでコストダウン
糸面取りで十分な面を“C面で指示“してしまうと、加工者に「精度が求められる」と判断され、機械加工されてしまう場合があります。
機械加工は手作業でのヤスリがけよりも加工費が高くなってしまい、無駄に加工コストUPしてしまいます。
ですので寸法的に意味のあるC面以外は、“糸面取り指示“をしっかりとしましょう。
糸面取りの図面指示方法は、「指示なき角は糸面取りのこと」や「指示なき角はC0.2の糸面取りのこと」などと図面に注釈を入れましょう。
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