機械設備でよく使う板金材料をまとめました。
「板金の材料選定ってどうやるの?」と疑問のある設計初心者の方はぜひ参考にしてください。
板金材料の種類
機械設備でよく使われる!代表的な板金材料を紹介します。
鉄材(SPCC)
SPCCは「冷間圧延鋼板」と呼ばれ、鉄を常温で圧延して作られている板金材料です。
研磨してない状態でも表面は綺麗ですが、鉄なので表面処理(黒染め、無電解ニッケルメッキ等)をしないと錆が発生してしまいます。
ステンレス材(SUS304)
板金材料としてはSPCCと比べると材料コストが高いですが、耐食性や強度に優れ建材などに多く使用されています。
ステンレスなので表面処理無しでも錆の発生は抑えられますが、厳しい環境下では錆が発生する事もあります。
SUS304にはいくつかの種類があり、圧延された材料そのままのSUS304-2B、片側の面だけ研磨されたSUS304-片研などがあります。
アルミ材(A5052)
アルミは軽量で耐食性に優れており、鉄道や航空機にもよく使われています。
またアルミ専用の表面処理であるアルマイト処理を施すことで、錆の発生を抑える上に様々な色で装飾性も高くなります。
ただし、アルミは他の板金材料よりも曲げ加工で割れやすいので、まげる場合は出来るだけ曲げRを大きく取れる設計をしましょう。
板金材料の選び方と使い分け
板厚から決める
材料によっては板厚の制限があります。
例えば1.5㎜厚の板金が欲しい場合、SPCCには無いのでSUS304かA5052の規格材から選びましょう。
見た目から決める
人の目に映る場所など、キレイな見た目が求められる場合、基本的にはどの板金材料でも問題ありません。
ただし、SUS304の場合は研磨されたものを、A5052の場合はアルマイト処理がされたものを使用しましょう。
重さから決める
稼働部に取り付けたり、人の手で持ち運びするといった場合は軽いアルミのA5052を使用しましょう。
アルミはSPCCのSUS304の約三分の一の重さになります。
ただしアルミは他の板金材料に比べて強度が低いので、負荷のかかる箇所は避けましょう。
コメント